2012/03/11。
3/11の日記というと、おそらくこういうテーマで何か書く人が多いと思うので、あえて違うこと書いてみる。
この日をさかいに明らかに変わったなぁと個人的に思う、みんなからは“くだらねぇ…”と思われるようなことといえば、
マスコミが放射線と放射能と放射性物質を使い分けるようになったことだろうか。
ほんと、くらだない話で申し訳ない。
プレステを指さしてソニーのファミコンって言う人がいて、それを指摘して違うって文句言ってるのとなんら変わらないくらいくだらないレベルである。
別にいいのですよ、くだらなくて。所詮は日記なのですから。内容的には個人のオナニーか日々の記録が多いわけです。鼻くそほじりながら読むくらいがちょうど良いのですよ。鼻くそほじりながら読んでいて、思わず「プっ」と吹き出してしまって、その勢いで鼻の穴につっこんだ指が鼻粘膜を傷つけてしまって、鼻血ブーしたら勝ちってなもんです。
ちなみに鼻血ブーは谷岡ヤスジさんの漫画に出てくるギャグである。
私が谷岡ヤスジさんの漫画を最後に雑誌で読んだのはいつだったかなぁ。たしかヤングジャンプで連載してたのを読んだのが最後だったような気がする。谷岡ヤスジさんのマンガを読んでいたというわけではなく、ヤンジャンに連載してたから、ついでに読んだって感じではあるけれど、あの絵で普通に語って糞まじめな作品だったので、少し驚いた記憶がある。内容的に面白かったかといわれると、どうだったか記憶がない。ないってことはたぶん面白くはなかったのだろうと思うけど、でも最後まで読んだのは覚えている。
いまあらためて思う。それってすごいな、と。
別に谷岡ヤスジさんの漫画が好きってわけでもない。
その時読んだ作品は面白いと思ったわけではない。
でも読んでしまった。
なんだろうね、これ。
たぶん、面白いとかつまらないとかの判断以前に、その世界に読者を引きずり込むような何かがあるんだろうね。
雑誌に掲載されていた時に、読もうとして読むのではなく、なんとなく読むのではなく、気が付いたら読まされる感じ。
そういう作品を描く人というのは、漫画の世界では、ある種の天才なのだと思う。
そういうのを描くギャグ漫画家って、ほかに赤塚不二夫かなぁと思う。ほかにもたくさんいるとは思いますが、とりあえず。
谷岡ヤスジさんと言えば、以前「ヤスジのメッタメタガキ道講座 〜 もうひとつの「少年マガジン黄金時代」」という単行本が発売されている。この本は谷岡ヤスジさんのマンガのほかに、各界著名人が文だのなんだのいろいろと寄せている。その中に、松本先生もいたりする。もう少し詳しく紹介したいのだが、肝心の本が家の中で行方不明になってしまった(笑) 松本零士に関係してる本なら本棚のどこかにあると思うのだが、奥の方の本棚やもしかしたらダンボールの中で眠っているのかもしれない。
さて、その松本零士ですが、作品の中にエネルギー問題を題材の1つにしたものがあります。
「無の黒船 クライシスIII」という作品で、作中、日本の8割以上の電力をまかなう発電所が停止するという事態に陥ります。
作品序盤では大量に発生したクラゲの体液が金属を腐食させてしまう特徴があり、これが原因で沿岸部に存在する原発をはじめとしたすべての発電所が停止する事態に陥ります。その結果、電力需要のピーク時には電力不足が懸念されるということが触れられますが、某国の妨害によりさらに原油輸入が妨害され、頼みの火力発電所も風前の灯となってしまうのです。そんな中で、食糧輸入もままならず、一方で日本の人工衛星が次々に破壊され、次第に日本が追い詰められていきます。そしてついに、某国からの日本侵略がはじまる……。
これはこの作品の要素の1面でしかありません。が、3/11をさかいに原発で次々と停止していっているので、ここの部分だけを取り上げてみました。作品としては、四畳半作品的容姿の2人の主人公がだんだんと事件に巻き込まれていく、SFあり、ミリタリーあり、科学技術あり、ナニありな作品です。終盤では発電所再稼動にあたって、主人公の語る台詞に考えさせるものがあります。単行本2冊の短編ではありますが、読み応えのある作品ですので、機会があったら是非読んでみてください。
惜しむらくは絶版であるということでしょうか。