ワイヤーアクション……というゲームジャンルがあるのかどうかわかりませんが、手元から何か紐みたいなものを伸ばして、障害物にひっかけて、それを利用して移動したり何かしたりするアクションゲームの中の1つで、古くはカプコンのトップシークレット (ファミコンではヒットラーの復活として移植された)、マンガや映像作品ではスパイダーマンてのが代表的な作品でしょうか。海腹川背はそんな感じのゲームです。まぁ、海腹川背自体はラバーリングアクションというらしいですが。
その海腹川背ですが、PS版「海腹川背・旬」をベースにPSPへ移植したものが「海腹川背Portable」として3月に発売予定となっています。
ところが、配信された体験版において、アクションのキモとなる様々な動きの部分において問題点が発覚しました。このあたりはアクションゲームとしてゲーム性に影響してしまう部分であり、発売前にしてとんでもない事態に発展しております。詳しくはこちら。
「現在の流れ」を見れば短いながらも状況が把握できます。
一応、先に書いておく。
仕様ミス…仕様どおりにコーディングしたのにちゃんと動かない。実は仕様の段階で間違ってた、というケース。決してバグではない。
バグ…プログラム上の間違い。仕様どおりに動いていれば別に問題はないが、仕様どおりに動いていなければ問題がある。直すかどうかは、程度と予算と時間の兼ね合い。
仕様です…本当に仕様の場合と、仕様ミスだけど仕様ってことにしておく場合と、バグだけど仕様ってことにしておく場合と、いろいろあるよね。たぶん。
まぁ、バグかどうかなんてのは作った人か、解析した人にしかわからないだろうからなんとも言えないんだけど、今回の場合、すでに存在するゲームの移植をするわけだから、仕様はすでにあるようなもの。プレイステーションより機能が劣り、再現できない部分があってそこをカットするとかならともかく、PSより性能が上であるPSPで作るにあたって、オリジナルより劣るような仕様書を作るとは思えない。だとすると、バグである可能性が高いわけで、バグバグ言いたくなるのもよくわかる。
ただ、もう1つ可能性がある。それは開発を担当したロケットスタジオの開発者の技術不足。ようは、バグ以前の問題でオリジナルと同じ動きを再現させることができずにタイムアップを迎えてしまったというもの。まぁ、未完成品ですな。
PSからPSPへの移植って、PS版のソースを使ってコンバートするもんだと思ってたけど、それすらせずに1から作ってるっぽいし、なんでわざわざ面倒なことして移植したんだろうと不思議に思う。
きちんと作られていればねぇ、興味のあるゲームかつ貴重なPSP用ソフトだっただけにねぇ。惜しいゲームを無くしましたな。