第16話 「回帰時空砲」
■登場人物
沖田十三
古代進
森雪
島大介
羽黒妖
スターシア
地球防衛軍ゴミ(男(司令))
地球防衛軍ゴミ(女)
地球防衛軍ゴミ(その他大勢)

■登場メカ
宇宙戦艦ヤマト
超時空戦艦まほろば

■ストーリー
砲戦準備を整えつつあるヤマト。波動砲・主砲の全システムを回帰時空砲へとチェンジし,波動砲・主砲を一斉発射した。直撃した移動性ブラックホールは消滅。ヤマトとまほろばは,人員収容のため,再び月へと向かうのだった。
■エントロピーは増えこそすれ…
「エントロピーは増えこそすれ,自然に減ることはない」
これは1ページ目の巻物の中にかかれている一文で,熱力学第2法則である。

参考までに熱力学の法則を簡単に書いておきます。

・熱力学第0法則
タイプミスじゃないです。第0法則です。
熱平衡に関する法則で,AとBが同じ温度で,BとCが同じ温度なら,AとCは同じ温度である,ということ。

A君とB君が友達で,B君とC君が友達なら,A君とC君は友達かというとそうとも限らない…というのは本件とは全く関係のない話である。

・熱力学第1法則
この大宇宙では,全体としての物質とエネルギーは増えたり減ったりすることはなく,常に一定であるということ。エネルギー保存則という名前が有名。
まぁ,大宇宙といいましたが,正確には熱力学的に閉鎖された空間といいましょうか。外に熱が逃げない空間での話です。そういうところでは,何が起きても一定で増えたり減ったりしないっちゅーことです。はい。
ちなみに,熱力学的に閉鎖された風呂で水を一所懸命かき混ぜていると,そのうち沸きます。ウソのようなホントの話。熱力学第1法則ってすばらしい。ちなみに現実の世界でそんなことが起こらないのは,かき混ぜることで発生するエネルギーが水に与えられると同時に,エネルギーが外に奪われるからです。熱は,高いところから低いところへ移っていきます。その話は後述。

・熱力学第3法則
絶対零度でないかぎり,絶対零度への到達が不可能ということです。
(エントロピーが0でないかぎりは,絶対零度にならないそうです)

絶対零度とは,0K(0ケルビン),摂氏-273.15度のことで,あらゆる物質の運動が停止する素敵な温度です。理論上存在しますが,物理的に到達することが不可能とされている温度です。それを法則としたのが,熱力学第3法則です。

なんで到達できないのか,を簡単にご説明します。ここから説明するのは私の頭の中で勝手に解釈しているもので,もしかしたら間違ってる可能性はありますが,まぁ,理解の手助けにはなると思います。

ある空間を絶対零度にすることができたと仮定しましょう。

その空間を絶対零度に保つためには,その空間に接している空間もまた絶対零度にする必要があります。なぜなら,エネルギーは高いところから低いところへ移動するからです。絶対零度の空間の周囲にある空間からエネルギーが移動してしまうと,絶対零度の空間はエネルギーを得てしまい,絶対零度として存在することができなくなってしまいます。だから,周囲にある空間も絶対零度にする必要があるのです。

そして,それを繰り返していくと,いま存在するすべての空間を絶対零度にしなければ,絶対零度の空間を保つことができなくなります。つまり,最初の絶対零度の空間を作るためには,すべての空間が絶対零度でなければ作ることができないことになるのです。今現在存在する空間は,絶対零度の空間ではありません。すなわち,絶対零度の空間は作れないということになります。

んー,わかりにくいかな。

■マイナスエネルギーチェンバ充填率25%
さて,このチェンバ,マイナスエネルギー充填用のチェンバなのか,それとも通常の波動エネルギー充填用のチェンバと同一のチェンバなのだろうか。

チェンバとは。
銃器における弾薬室のこと(チェンバという言葉自体は,部屋とか会議室という意味)。
ちょうど銃身の根元あたりで,弾の発射される位置のこと。この位置に弾がセットされ,撃鉄などで火薬を撃ち,爆発させて弾が発射されるわけである。銃器には詳しくないので,もしかしたらいいかげんなことを言ってるかもしれない(笑)

さて,マイナスエネルギーって何だろう。
…………ポジトロン(陽電子)……んなわけないか(笑)

■回帰時空砲
これを食らったブラックホール(戦艦ファンタズマ)は,しゅわしゅわしゅわ〜と消えてしまった。破壊したのではなく,消滅させたという表現がふさわしいと思う。

さて,この回帰時空砲,リングが飛んでいるのでグラディウスIIのリップルレーザーかと思っていたが,大いなる勘違いだった。

よく見ると,らせんである。リングではない。そして,そのらせんの中心をさらに何かが直進している。つまり外側のらせん状のレーザーと内側の直進するレーザーの二段構えなのである。

そう,リップルレーザーではないのだ。ドラゴンボールでピッコロ(マジュニア)の放った「魔貫光殺砲」だ(笑)

ところで時空回帰砲ってなんだろう。
時空を回帰させる砲ということだろうか。
対象の物体の時間軸を無理矢理過去へ戻すってことかなぁ。過去へ戻して,その物体が存在しなかった時間に戻せば,消えてなくなる……と? あるいは,対象物体の過去の存在を消してしまうとか。う,因果律が…………。あるいは対消滅みたいなことを起しているとか…(だと,ものすごいエネルギーが発生するし……)。とりあえず相原くんの末裔の説明とやらを早く知りたいぞな。

■相原くんの末裔がやってくれる
回帰時空砲のシステムについては,乗組員を全員収容した後,相原が説明してくれるらしい。しかし,通信士である相原にシステムの説明ができるのだろうか。真田技師長の間違いではないだろうか。あるいは,時間と空間に関する事柄であるため,通信士である相原が詳しいとか? うーん。

■ブラックホールの3本の矢
消し去ったブラックホールから射出されたものと思われるもの。まさにイタチの最後っ屁ってやつ。第三艦橋スターシアにより回帰時空砲で消滅した。地球近くでの出来事だったため,その影響が地球へおよび,一種の時間震動が発生した。

■連載再開の情報は
http://ginga999.shogakukan.co.jp/

7/26現在,まだまだでしたが……うーん。

■新宇宙戦艦ヤマト スペース通信 Vol.10
「松本零士999」の情報。松本先生のコメントもある。 「伝説の英雄たち 大松本零士展」「銀河鉄道999 〜虹の道標〜」の情報。


トップページへ